カンジ ワカエの 《言葉の盗掘》 ― 2019-09-15
お金 - 空気のように不可欠なのに
 いつも物足りない生活材
官僚 - 国の主権者を政府と思い込まされた
失政の身代わり要員
幸福は過去形であり、不幸は現在形である
カンジ ワカエの 《言葉の盗掘》 ― 2019-09-22
舌禍 - 言ってはならないバチ当たりな真情
不祥事 - 隠し通せなかった不名誉な事実
大臣 - 政治スゴロクのアガリ
2004年 若江漢字 《存続する日常》 より ― 2019-09-26
「若江漢字:時の光の下に」 2004年神奈川近代美術館-鎌倉 出品作品
《存続する日常》より
温暖化
ほんの4~5年前までコンクリート製の排水溝の海側に波うちぎわがあつたが、
今はその砂浜は車道まぎわまで後退し、かつての水際は既に水没している。
海面の上昇は目に見えるかたちでこの日本でも現実となりつつある。
数十年以内に国全体が太平洋に水没する南の群島諸国の苦悩は他人事ではなく、
人類全体の問題として迫っている。
酸素
20世紀は自動車の世紀であつた、その一台の車が1000㎞走ると
人一人が一年間で消費する酸素分を消耗してしまう。
不幸な現実
内燃機関の終わりの始まり。
文明の終焉
史上最も神聖な<術>を手に入れた人類は、ゲノムの解読により人間を不老不死の
超人に改造できる技術すら手の届くところに到達している。にもかかわらずこの文明
は富と権力と淫らな文化の集約する都市を世界各地に出現させた。富豪と最貧層
の格差は摩天楼の最上階と地下の廃坑以上の隔たりを生み、完成を見ることのない
都市は既に犯罪と暴力によってその内部から腐り始めている。
シュペングラーによれば文明の進化は<都市文明>に至って終わるとされる。
グローバル化の波は各国の都市と都市を直接結び付けることで国民国家の権能は
後退し、結果として国家間の戦争という人類の<敵>はこの地上から姿を消す
こととなる。しかしあまりにも自然から乖離したこの都市文明は、大自然から予想を
こえた反撃を受けるだけでなく、文明最後の敵としてじわじわとその姿を現しつつ
ある<テロ・犯罪>によつて、都市はその深部から崩壊していくこととなる。
いわば我々が毎日見ている光景は、都市文明という歴史の最後の日々を目撃して
いるのであり、文明の終焉を日々体験しているといえるのである。たとえそうでなく
とも科学者が何度も正確なデーターによって警告してきたように、人類は自らの環境
破壊によって100年以内に絶滅するとのシナリオは避けられそうもないのである。